漢方薬ってなに?はじめの一歩
こんにちは。
今日から「漢方とこころの健康」について、少しずつお話ししていきたいと思います。
薬といえば、西洋医学の薬を思い浮かべる方が多いと思います。頭痛には鎮痛薬、眠れなければ睡眠薬……と、症状や病名に合わせて薬を選ぶのが一般的ですよね。
一方、漢方薬はちょっと違った考え方で成り立っています。
漢方薬と家庭薬はちがう?
「どくだみ茶」や「生薬入りの市販ドリンク」を思い浮かべる方もいるかもしれません。
でも実は、これらは「家庭薬」や「健康食品」に近いもの。
漢方薬は、医師が処方する医薬品なんです。
西洋薬と同じように、しっかりとした効果や副作用があり、保険がきく処方薬もたくさんあります。
歴史をちょっとだけ
漢方のもとは中国にありました。
それが日本に伝わり、日本人の体質や風土に合わせて独自に発展してきました。
だから「和漢方」と呼ばれることもあります。
日本で使われている漢方薬は、数百年の歴史を経て「これは効果がある」とされてきた処方(生薬配合)の集まりなんですね。
「病名ではなく、人を診る」
ここが漢方の大きな特徴です。
西洋医学では「不眠症なら睡眠薬」「高血圧なら降圧薬」と病名がスタート地点になります。
でも漢方は「その人がどんな体質で、どんな状態にあるか」を見て薬を選びます。
同じ「眠れない」という悩みでも、
- イライラして眠れない人
- 不安で眠れない人
- 身体が冷えて眠れない人
それぞれ処方される薬は変わってきます。
「証(しょう)」という考え方
漢方では、体の状態を「証(しょう)」と呼びます。
証とはいわば「その人の体質やバランスの状態」のこと。
本格的な漢方外来では脈をとったり、お腹を触ったり、顔色や舌の色を見たりして「証」を判断しすることが多いですが当院では症状と体調や経過を鑑みて処方します。
この証に合わせて薬を決めるので、同じ病名でも薬が違うというわけです。

これからのお話
このシリーズでは、
- 不眠や気分の落ち込みに役立つ漢方
- 西洋薬との上手な併用
- 妊娠や子どもに使える漢方
- 知っておきたい注意点
などを紹介していきます。
次回は「こころの不調と漢方」についてお話します。