はじめに
体調を崩して仕事を休み、収入が減ってしまったときに利用できるのが傷病手当です。
外来で患者様からよく聞かれる、
- 用紙はどこでもらうの?
- ダウンロードできる?
- 医師は何を書けるの?(未来のことは?)
- いつまで申請できるの?
といった疑問を簡単にまとめました。
傷病手当金とは?
傷病手当金は、
病気やけがで仕事を休み、給料が出ないときに、
健康保険から生活を支えるために支給されるお金
です。
対象になるのは、会社の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合など)に加入している方です。
※国民健康保険には原則ありません。
① 申請用紙はどこでもらうの?
申請用紙は、次のいずれかで入手できます。
● 勤務先(会社)でもらう
会社の総務・人事担当が持っていることが多いです。
「傷病手当金の申請書をください」と伝えてください。
● 健康保険のホームページからダウンロード
多くの方が利用しているのがこちらです。
- 協会けんぽ → 公式サイトからPDFでダウンロード可能
- 健康保険組合 → 各組合のホームページ
※ 印刷して使います。
② 申請書は誰が書くの?
申請書は、3つの部分に分かれています。
① 本人(患者さん)が書くところ
- 名前
- 住所
- 口座番号
- 仕事を休んだ期間 など
② 会社が書くところ
- 休んだ期間
- 給与が支払われたかどうか
ここの部分は会社に渡して書いてもらいます(受給途中で退職した場合は必要ありません)。
③ 医師が書くところ(医療機関)
- 病名
- 療養のために仕事を休む必要があった期間
ここは医師が記入します、病院や診療所に持っていく必要があります。
③ 「未来のことは書けない」とはどういう意味?
これはとても大切なポイントです。
医師が書けるのは、
診察した日までの事実
だけです。
たとえば…
- ❌「来月末まで休養が必要」
- ❌「この先2か月は働けない予定」
こういった未来の予測は、原則として書けません。
書けるのは?
- 〇月〇日〜〇月〇日まで、就労が困難と判断した
というように、
すでに経過した期間
になります。
④ 長く休む場合は?
傷病手当金は、月単位など長期に休んだ場合
1か月ごとなど、
期間を区切って繰り返し申請できます。基本は月末単位ですが会社によっては毎月15日〆だったりします。会社側から指定されます。
流れのイメージ
1か月休む → その分を申請
↓
まだ休養が必要 → 次の1か月分を再申請
という形です。
なお、傷病手当金を受け取れる期間は、支給開始日(待機期間3日を経て4日目になります)から通算して最長1年6か月です。
また、
申請できる期限は「支給開始日の翌日から2年以内」
と決まっています。
体調が悪いのに無理に用紙を持参される方も多いですが慌てる必要はありません。
⑤ 病院・診療所に持ってくるタイミングは?
おすすめは、
申請したい期間が終わってから
です。
例えば
- 4月1日〜4月30日分を申請したい
→ 4月30日以降の診察時に持参します
⑥ よくある勘違い
● 診断書と同じ?
→ 違います。
傷病手当金は、専用の申請書があります。
● 1回書いてもらえば終わり?
→ いいえ。
休養が続く場合は、何度か申請します。生活費に余裕のある方は6ヶ月分まとめて申請される方もいますが用紙によっては記入欄が3ヶ月分しかなかったりしますので月ごとの申請がおすすめです。
● 医師に「いつまで休めますか?」と聞けばいい?
→ 医師は、
「現時点で、ここまでは休養が必要で労務が困難な状態であった」としか書けません。
おわりに
傷病手当金は、
きちんとした手順で申請すれば、
生活を守ってくれる大切な制度
です。
わからないことがあれば、
- 会社の担当者
- 加入している健康保険
- 受診している医療機関
に遠慮なく確認してください。