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漢方と出会ったお話①

今回は、私が実際に体験した“漢方観がひっくり返った出来事”をお話しします。

いまから25年ほど前、香港在住の友人を訪ねたときのことです。
待ち合わせた繁華街には、街のあちこちに 「咳」「喉痛」 など日本人にも読める漢字の立て看板が並んでいました。その看板の下には、症状別にペットボトルがずらり。
まさに“漢方ドリンクスタンド”のような光景でした。

私は友人に
「これ何屋さん?」
と聞くと、
「漢方売りだよ」
との返事。

私の頭の中の漢方といえば、薬研(やげん)でゴリゴリ粉砕するような乾燥生薬。ところが、目の前には冷えたものから鍋で温めたものまで、煎じた漢方飲料が大量に並んでいるのです。

当時の私は、正直に言うと漢方にあまり良い印象を持っていませんでした。
下剤系の漢方以外は西洋薬に比べて効果がはっきりしない、そんな偏見があったのです。

つい、失礼にも友人にこう聞いてしまいました。
「これ、本当に効くの?」

すると友人は、
「自分も最初は疑ってたけど、飲むとかなり効くよ」
と言います。現地の人に症状を伝え、店主が選んだ漢方飲料を飲むと、

  • 風邪
  • 肩こり
  • 喘息発作
  • 頭痛
  • 下痢
  • インフルエンザ

といった普段の生活で馴染みのある不調は、病院に行かずに済んでしまうことが多いとのことでした。
私は半信半疑のまま、話だけ聞いていました。

そして滞在最終日の夜、私の漢方観が根底から覆る出来事が起こります。

夕食後、日本から同行していた後輩が 喘息発作を起こしました。
しかし、吸入器はホテルに置いたまま。
私はタクシーの中で、病院へ直行するかホテルに戻るか焦りながら頭をフル回転させていました。

そのとき友人が露天で漢方飲料?を購入し、「これ、飲んでみて」と後輩に渡しました。

私は心配で、
“ホテルに着くまでが長い…
そのまま病院へ行くべきか…?”
と悩み続けながらタクシーに揺られていました。

ところが——。

ホテルに到着したとき、後輩の発作は完全に治まっていたのです。
本人も
「…あの飲み物、なんだったんでしょう?」
と不思議そうでした。

タクシーを降りて時計を見ると、わずか 15分 しか経っていませんでした。

この体験があまりにも衝撃的で、私は「漢方についてもっと知りたい」と強く思うようになりました。

そして同時に、偏見を持っていた自分が恥ずかしくなりました。

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