休職→退職→失業保険を受け取るまでの流れ
〜傷病手当金を受け取っていた人の場合〜
「休職中は傷病手当金をもらっていたけれど、退職後はどうなるのですか?」
外来でとてもよく聞かれる質問です。
実際には、
① 傷病手当金 → ② 退職 → ③ 失業保険
という流れで生活を支えていくケースが少なくありません。
ここでは、具体的な手順と窓口を整理します。
全体の流れ
- 休職中に 傷病手当金 を受給
- 病状などの理由で 退職
- 働けない期間は 失業保険の受給を延長
- 働ける状態になったら 延長解除
- ハローワークで求職活動を行い 失業保険を受給
それぞれを順番に説明していきます
① 休職中:傷病手当金を受け取る
会社員の方で、
- 病気やメンタル不調で働けない
- 有給休暇がなくなった
このような場合、健康保険から 傷病手当金 が支給されます。
→ 原則
- 給与の約3分の2
- 最長 1年6か月
この期間中は「働けない状態」なので、失業保険はまだ使いません。
② 退職する
傷病手当金を受給中に、
- 契約満了
- 会社都合
- 体調面を考えて自己都合退職
などで退職するケースがあります。
重要ポイント
→ 退職しても、条件を満たせば
傷病手当金はそのまま継続して受給可能 です。
「退職=すぐ失業保険」ではありません。
③ 働けない間は「失業保険の受給延長」を!
退職後、すぐに働けない状態の場合、
そのまま放置すると 失業保険の受給期限が切れてしまう ことがあります。
そこで必要なのが
▶ 失業保険の受給期間延長手続き
窓口は?
- ハローワーク
必要なもの
- 離職票
- 本人確認書類
- 医師の診断書、または
ハローワーク指定の「病状証明書(受給期間延長用)」
→実際はこの「病状証明書」を主治医が記載する ケースがとても多いです。
→ 延長できる期間
- 原則 最大3年(合計で4年まで)
④ 働ける状態になったら「延長解除」をする
体調が回復し、
「そろそろ働けそう」「就職活動ができそう」
となったタイミングで次のステップ、延長解除です。
▶ 受給期間延長の解除手続き
窓口は?
- ハローワーク
必要なもの
- ハローワークの
「病状証明書(延長解除用)」の用紙をもらい外来受診時に持参 - 病状証明書に医師が記載(◯月◯日から就労・求職活動が可能である旨)
ここで初めて、
「働ける状態」として失業保険の手続きが進みます。
⑤ ハローワークで求職活動 → 失業保険の受給開始
延長解除後は、通常の失業保険の流れに入ります。
主な流れ
- ハローワークで求職申込み
- 雇用保険説明会への参加
- 求職活動(面接、求人応募、職業相談など)
※ セミナー参加も活動実績になります - 認定日に失業状態を申告
- 失業保険(基本手当)を受給
* 重要
- 「働ける状態」であること
- 「求職活動の実績」が必要
この2つが揃って、初めて失業保険が支給されます。
よくある誤解・注意点
- ❌ 退職したら自動的に失業保険がもらえる
- ❌ 体調が悪いままでも失業保険が出る
→ 正しくは
- 働けない → 傷病手当金
- 働ける → 失業保険
という役割分担がわかりやすいと思います。
まとめ
- 休職中は 傷病手当金
- 退職後、働けない間は 失業保険の延長
- 働ける状態になったら 延長解除 → 失業保険受給
一見ややこしいですが、
「今は働ける?働けない?」を基準に整理すると理解しやすくなります。